ムカデ毒には、3つの要素があります。
1.『ヒスタミン』(活性アミン)は、アレルギーの原因物質で毒の本体といえます。
ヒスタミンは組織内に入らなければそれほど害はありません。
2.『酵素』であるアルロニダーゼ、タンパク質分解酵素、サッカラーゼなどの酵素群。
この酵素は細胞を破壊して、組織内に浸透するのを助ける役割をします。
3.『セロトニン』(覚醒ホルモン)です。
神経に作用する成分で、神経を過敏にさせて、ヒスタミンの刺激を何倍にも増幅する役割をします。
ムカデ毒の主成分はタンパク質です。
ムカデの酵素毒を効果的に失活させるには、熱に弱いところから、43℃以上の加熱が有効です。(失活温度43℃~46℃)
気をつけたいのが、毒は注入されたのではなく、皮膚表面に付着しているということです。
1.絶対に冷やさない。
激痛が倍増します。
2.毒を吸い出さない。
口で吸い出しをすると、口内の腫れ等の原因になります。
悪寒を感じることになります。
3.毒を絞り出さない。
毒を擦り込むことになり、余計に腫れることになります。
1.43℃以上のお湯であたためる。
2.酵素活性はpHの変化でかわるので、シャンプーや石鹸で洗浄する。
「刺す」のではなく、鋭い顎で咬みつき、多数の肢で無数の傷をつけ、毒を皮膚表面に塗りつけるようです。
細かな無数の傷から除々に浸透してくるので広範囲に激痛が襲ってくることになります。